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8月号

 

2016年8月号

2016年8月号
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8月2週号 地震に負けず前へ

家族と繁殖・肥育牛、水稲、サツマイモ

地震に負けず前へ

 

【阿蘇支局】「多くのボランティアの方にお世話になりました」と話すのは、西原村の松岡敏則さん(68)。妻の紀久子さん(57)と母のヨツ子さん(88)、休日には長男の隆行さん(34)も加わり、肥育牛40頭、繁殖牛20頭を飼育し、水稲42㌃、サツマイモ360㌃を栽培している。松岡さんも、4月に発生した熊本地震で大きな被害を受けた。

 

 農業ボランティアに感謝

 

本震で牛舎が倒壊

 

 「14日の前震では、あまり大きな被害もなく、安心していました」と松岡さん。そのため、避難はせず、牛や農業機械も牛舎に入れたままだった。16日の本震で、繁殖牛の牛舎が倒壊。繁殖牛1頭が死亡し、2頭がけが、複数の農業機械が使用できなくなった。倒壊した牛舎の撤去作業はなかなか進まず、親戚や友人を集め、撤去が始まったのは1週間後、それから牛を出す作業を行った。

 震災後、御船町の牛舎を借り、無事だった繁殖牛を移動させて飼育している。西原の畜舎は水が出ないため、現在も1日2回、近くの堆肥センターまで、肥育牛に飲ませる水を汲みに行っている。サツマイモの貯蔵庫も、地震や梅雨時期の大雨により雨漏りが発生し、5つの貯蔵庫のうち3つは使用が難しい。「復興が一番ですが、まずは元の生活や環境に戻すことが大切と思っています。しかし、行政の支援は確定的でないものが多く心配しています」と不安を漏らす。

 そんな松岡さんの助けとなったのが、農業ボランティアの存在だった。地区のボランティアセンターで、農業ボランティアの受付があり、5月上旬から6月中旬の期間で、主にサツマイモの植え付けや苗切りの作業を依頼した。高校生から年配者まで幅広い世代のボランティアが、多い日には1日に10人も訪れたという。「延べで約40人のボランティアの方に、大変お世話になりました。皆さまのおかげで何とかここまでこられた。感謝の一言に尽きます。そのため、いいものをさらに作っていきたいと思います」と意気込む。

  

長男が「後を継ぐ」

 今後は土地を購入し、新たに牛舎を建て、飼育頭数も増やしていくという。「TPPや災害など多くの懸念材料がありますが、長男も跡を継いでくれると言ってくれています。地域がまたひとつになり、地震に負けず頑張っていくしかないですね」と明るく話してくれた。

(市原卓・山西貴人)
 
8月4週号 自然の中で生きる

農業、カフェ経営、イベント開催

自然の中で生きる

 

 【菊池支局】「自然を守る仕事をしたいと思っていました」と話すのは、菊池市在住で「うぶとも」代表の上野智美さん(30)。県内の大学で経済学を学び、卒業後は住宅関連会社に就職。しかし「自然と関わる仕事がしたい」との思いから、24歳の時に就農した。
 智美さんの両親は非農家、祖父母は以前農業を営んでいた。「祖父母には『女の子一人で農業を始めるなんて』と反対されましたが、両親は『好きなことを頑張りなさい』と応援してくれました。祖父母も今では応援してくれています」と話す。母の加知子さんが食育に力を入れていたことから、人間にとって食べ物がいかに大事か理解していた智美さん。その点も就農するきっかけになったという。出身は山鹿市、就農するにあたり菊池市の叔父が耕作放棄地を紹介してくれたことが縁で、県立農業大学校に週2日通いながら、同市で農業を始めた。

 

カフェ自家産野菜中心に

そうめん流し被災地の子ら招いて

 現在うぶともでは、①農業事業②カフェ事業③イベント・ボランティア事業の3つの事業を柱に活動している。
①農業事業では当初、少量多品目を栽培していたが「4年目頃から土地に合う作物やお客様のニーズが見えてきました」と智美さん。今年は、サツマイモ(50㌃)を中心とした作付けに挑戦中だ。販売先は、ほぼ直接販売。「ありがたいことに、お客様から口コミで広がり、直接お客様の顔を見て販売ができています。本当に、ご縁に恵まれていると感じます」と話す。
②カフェ事業では2014年から、千畳河原の隣で「農園カフェうぶとも」を経営。農園でとれた野菜を中心に体に優しい手づくりメニューを提供している。カレーやかき氷が人気。例年は夏休み期間中に営業しているが、今年は地震と大雨の影響で道路事情が悪いため、予約のみの営業としている。
③イベント・ボランティア事業では、月に1回(1・2月を除く)、農業体験や千畳河原清掃ボランティアなどを実施し、毎回20名ほどが集まる。8月6日には、地震で大きな被害を受けた西原村の子どもたちを招き、そうめん流しのイベントを開催した。

 

■雇用を視野に利益追求も
 今後について、就農当初、「自然を守ることをしたい」の一心で、採算などは正直考えていなかったという智美さん。「農業をしたいと思っている若者は多いです。しかし利益を出さなければ就農できません。これからは、利益も考えながら3つの事業をそれぞれ形にしていきたいです」。また、「一人での農業は限界があるため今後、雇用できる形も作っていきたいです。新規就農者のワンステップの場所になればと思います」と笑顔で話してくれた。
(下川征二・濱田紗矢香)

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